Honki岩白

2017.05.06活動報告

世阿弥の言葉を胸に

「初心忘るべからず」というのは、世阿弥の言葉ですが、その著書『風姿花伝』に次のような言葉があります。

「上手は下手の手本、下手は上手の手本なり」

通常、上手が下手の手本なのは分かりますが、下手が上手の手本とは?と思ってしまいますが、世阿弥は、上手にも悪いところがあって、下手にもよいところが必ずあるんだと。

自分の技能がある程度のレベルに達したら、「下手のよき所を取りて、上手の物数に入るる(芸の一つに加える)こと」が肝要だと世阿弥は説きます。

「人のわろき所を見るだにも、我が手本なり。いはんや、よき所をや」――

とはいいながら、これはそう容易なことじゃありません。

たとえ上手の域に達しましても、他人のよいところを見つけても「自分より下手な者のマネはできない」という慢心が生じてしまいがちなのが世の常。

世阿弥は、この慢心を「諍識(じょうしき)」(慢心から生じる争う心)と呼んでいます。

この「諍識」にとらわれますと、経験年数だけは長くなっても、技能はいっこうに向上しない。

それどころか、低下することさえ。

「上手にだにも上慢あらば、技能は下がるべし」ーー

ものの本によりますと、私たち世代、いわゆる40歳を過ぎたあたりから、能力の伸びは止まってしまうんだとか。

でも、とあるコンサルタントさんによると、「40歳を過ぎてから、もう一度自分の殻を破れるかどうかが勝負どころ」なんだそうです。

正に自問自答の日々、己の殻をいかにして打ち破っていけるか。

世阿弥の言葉を胸に、日々是決戦であと半分の40代を突っ走っていきたいと想う、GW後半です。

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